成人習慣病、どこに相談すればいいの? ― 防犯の目線で考える“専門家の選び方”
「健康診断で血圧が高いと言われたけど、何科に行けばいいんだろう?」
「コレステロールが高いって…内科でいいの?循環器?それとも別の科?」
成人習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病)を指摘されたとき、多くの方が戸惑うのが「何科を受診すべきか」ということ。ですが、実はこの分野、はっきりとした“専門科”が存在しないというのが現実です。
◆病名ごとに見ると、専門科はバラバラ。でも、それでいいの?
たとえば――
血圧が高い → 循環器?腎臓?
コレステロールが高い → 内科?
血糖値が高い → 糖尿病内科?
確かにどれも正解のように思えます。でも、それぞれの「数値」だけを見て治療していたら、本当に必要な予防が見落とされてしまうことも。
では、視点を少し変えてみましょう。
◆例えるなら「防犯対策」― 本当に守るべきは“家”そのもの
ここで、ちょっとした例え話です。
あなたの家の防犯が気になるとします。
🔑 鍵を頑丈にするなら鍵屋さん
📷 カメラをつけるなら防犯業者
🚨 アラームを導入するなら警備会社
でも、本当に大切なのは「空き巣に入られないこと」。
つまり、“それぞれの装置を強化すること”よりも、“被害を防ぐために何が必要か”を考え、全体を見渡せるプロが必要ですよね。
成人習慣病も同じです。
血圧
コレステロール
血糖値
これらは一つひとつが「センサー」のようなもので、本当に守るべきはその先にある体全体、とくに心臓や血管の健康です。
◆習慣病の本当の目的は「数値の改善」ではなく「合併症の予防」
成人習慣病の治療は、血圧や血糖値といった数値の改善が目的ではありません。
本当の目的は――
心筋梗塞、脳梗塞などの命に関わる合併症を未然に防ぐことです。
そして、これらはすべて「動脈硬化」が関係する病気。
動脈硬化のリスクを見極め、必要なタイミングで手を打つには、心臓・血管を専門に診ている医師の視点が欠かせません。
◆薬に差が出にくいからこそ、“視点”が医師選びのカギ
「どの科でも薬は同じなんじゃないの?」
実際、多くの場合でその通りです。
高血圧・脂質異常症・糖尿病に使われる薬は、保険診療の中である程度決まっており、大きな差は出にくいものです。
だからこそ――
「合併症のリスクをどう見て、どう備えるか」という視点の違いが、医師選びで最も大切になります。
◆当クリニックでは、「心臓・血管の防犯管理」を意識した習慣病ケアを行っています
私たちのクリニックには、循環器専門医が在籍しています。
普段から心筋梗塞や狭心症といった命にかかわる病気の現場に立っているからこそ、動脈硬化の兆しにいち早く気づき、予防につなげる診療ができます。
鍵を強くする、カメラをつける、それも大切。
でも、**「どこが狙われそうか」「何を優先して守るべきか」**を考える――そんな視点であなたの健康を守るのが、私たちの役割です。
◆迷ったときは、「将来を守る医療」を
「なんとなく不安」
「これ以上悪くならないうちに見てもらいたい」
そんな気持ちになったときは、ぜひ一度、“防犯のプロ”のような視点を持つ循環器専門医の診察を受けてみてください。
未来の健康を守るために、今できることをご一緒に考えましょう。